--- layout: old_post title: ガダラの豚(1-3) 中島らも を読んだお permalink: /tatsuya/show/190-1-3 ---

アフリカにおける呪術医の研究でみごとな業績を示す民族学学者・大生部多一郎はテレビの人気タレント教授。彼の著書「呪術パワー・念で殺す」は超能力ブームにのってベストセラーになった。8年前に調査地の東アフリカで長女の志織が気球から落ちて死んで以来、大生部はアル中に......

Amazon.co.jp: ガダラの豚〈1〉: 本: 中島 らも

今さら読んだお1~3巻、アフリカの呪術・超能力・占い・祈祷・新興宗教・・・・嘘か本当か白黒付かない世界を中島らもが小説にするとどうなるか。 アフリカの呪術についてアル中の民俗学学者・大生部の説としては (中島らもの説としては?)

呪術の盛んなアフリカの地域では、呪術があるという文化・コンテキストがまず出来上がっている。 呪いの存在をその地域の皆が認めていることがまず重要だと。有名な呪術師に呪いをかけられたと知った人は些細な不幸なことでも呪いの為だと信じる(プラシーボ効果)、呪いを掛けられた人には誰も近寄らなくなるという地域社会の性質、そんな物が集まってアフリカの呪術信仰が存在してる、と。 

でも 「呪いは存在する」っていう文化が何故できた?極少数でも本物の力を持った呪術師は実際に存在したのでは?ていう現実とオカルトの境目をふらふらしながら話は進んでいって、それでいてエンターテインメントしてて、面白かった~