--- layout: old_post title: 最近読んだ本-2006/04/30 permalink: /tatsuya/show/314-2006-04-30 ---
最近読んだ本をメモしよう 2006/04/30
「この京都の町までクリスマスの魔の手が迫ってきている...」男・男・男に囲まれた大学生の妄想がずらずらずらと書かれてる小説で、これを読んで共感できない人間とはお友達になれません!これ「第15回日本ファンタジーノベル大賞受賞」だそうだ、"幼い子供の妄想≒ファンタジー" てのは聞いたことある気がするけど、 "男の妄想≒ファンタジー" だってのは初めて聞いた。
"スティルライフ" と "夏の朝の成層圏" が面白かったので買ってみた。風力発電用の風車を開発している技術者が、電気を供給するためにチベットの奥地へ旅立ち、その旅の途中色々な人と議論を行う、中でも「分散型の発電」という話が面白かった。火力や原子力のように一極集中の発電はリスクも環境への負荷も高すぎる、その代わりに一家に一つ風車があって電力を自給自足する「分散型の発電」はどうか?特に都市には一極集中の発電が向いていて、田舎には分散型の発電が向いていると。スローコンピューティング(遅いコンピュータ:Ringo's Weblog)の話と繋がってぐっときた。
"ゲーム的リアリズムの誕生~動物化するポストモダン2" (東 浩紀)
"動物化するポストモダン2"という副題が着いているので期待したけど、文芸評論に絞った本になったのね。
"Inter Communication (インターコミュニケーション) 2007年 01月号 [雑誌]" (エヌ・ティ・ティ出版)
"Web X" という刺激的なキーワードが表紙にあるけど、さすがICC判りやすくかつ深くまとめていると思う。Web2.0のAPIで繋がってマッシュアップするWebサービスなんて、ICCからすれば「数年前から言っていたことがやっとコモディティ・実現化した」という感じなんだと思う。Twitterなんてまさにライフログの実現へ一歩踏み出したサービスだ、Twitterが出るまでは「人が風呂に入った」情報や「飯を食った」という情報なんて価値が無いというのは当然の事実だったけど、Twitterが上手くサービスとして実装したことでライフログが価値を持つことが実証されたと思う。
"超人計画" (滝本 竜彦)
「NHKへようこそ」の人、これ小説じゃなくてエッセイなんだね。でも作者自身の体験している "引きこもり生活エッセイ" だからNHKへようこその続編だと言われれば納得できそうな本。というかノンフィクションの分重くて笑えないかも、合法ドラッグでトリップしちゃう辺りとか。
"スケーラブルWebサイト" (Cal Henderson)
これは良い本だ、また暇なときブログに詳しく書きたい。ごく標準的のスケーラブルWebサイト構築から始まって(ロードバランサ+Webサーバ+DB)、世界規模スケールのサイト構築(DNSによるデータセンター単位での分散)までスケーラブルにするにはどうするか? ってのを本気で書いているこの根性は凄い。